現状では、1、2、は廃棄していますが、3、4、は出荷していますので何卒ご理解ください。


 色の薄い部分を辺材、色の濃い部分を心材と理解されていることが多いようですが、実は現在、必ずしもそうではなく区別が難しいようです。

以下のことはご存知でしょうか・・・
 心材は細胞が死んでしまっている部分ですが、死んでも腐食しないように細胞を木材自身が変化させているため耐久性が高く、また、死んでいるため「くるい」が少ない部分とされます。
 辺材は、木の成長する部分あたりに位置し、生きた細胞がほとんどの部位なので製材後も「くるい」が生じやすく、対菌性・耐久性に劣るとされ、木材資源が豊富な時代は廃棄されてきたようです。(今は、大きな木材には、パンの「みみ」みたいについてくるのも、珍しくなさそうです。)

 他方、ウォールナットの色ですが、タンニンという成分が木から分泌され定着しその固有の色を濃くしていくと説明されていることが多いです。樹齢の高いものほど分泌された量が多いわけですから、色が濃いため好まれてきました。20年以上前には、本などには「商業的な理由から樹齢が若いものでも出荷されるようになっており色の薄いものが多くなった」と書いてあったように思います。

 ところが、ある時期から色を濃くする処理方法が普及したので今では、そういう記述をみることは、ほとんどなくなりました。その技術を使えば辺材の部分の色を心材より濃くさえできるようで、また、少なくとも自然のものとほぼ区別がつかないよう、色の薄い木材でも十分に色を濃くできるようです。
(処理したウォールナットは年々色が薄くなるような噂がありますが、もともと伐採後、経年変化によりタンニンが変質し色が薄くなるのが普通なので、その違いも微妙で実証できる範囲のものか確実ではないと思います。)

 最初の話にもどりますが、1、2、3は同じメーカーのものです。1、2.の白い部分は、あきらかに辺材なので木材ごと棚から除いています。3は入荷後1年以上倉庫に保管していますが針葉樹系の木材に比べても、くるいが生じていませんから色は薄くても悪い木材でないと思われます。(送られてくる商品は白い辺材が残っていることから、処理(スチーム処理)をしていないようにも思えますし、またこのメーカーの社長は辺材は使わないとメールで書いていました。)
 なお、4はアメリカのメーカーのものですが、3と色がそう大きく異なりません。また、非常に薄い板で強度を問題にする場面の使用がなされることはないため、一応出荷棚からは取り除いていません。この範囲でご容赦お願いできないものかと思っております。
 返品はお受けできますが、色の濃淡を理由に、行き帰り両方共の費用のご負担は負いかねます。その点ご了解のほど、よろしくお願い申し上げます。


※なお、古くから色がついている箇所が心材といわれて色と心材が一致する科学的理由を明確に書いているものをみたことがありません。(辺材から心材に変化する際にタンニンを含むようになる可能性がありますが)
※ウォールナットですが、厳密にはクルミ属だけがウォールナットなのですが、実はそれ以外のものもウォールナットとして市場に流通しています。(当店で、ということでなく「意外に広く」ということです。)ご注意ください。

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