大砲

 初めて船に大砲が搭載されたのは14世紀の中頃といわれている。15世紀頃の資料には大砲を装備したものが多く見られます。 当時の大砲には、組立砲と呼ばれるものとその改良型である糸巻き型と呼ばれるものがあったそうです。

  16世紀に鋳造砲が登場して、その飛距離・大型化・寿命 など、著しく発達しますが、それでも大砲は船体を破壊できるほど破壊力を持つものではなかったようです。
  そして、それは、その後の約2世紀間、変ることはなかったようです
  じゃあ、なんで大砲なんか積んでるのかって言うと・・・その主目的は、マスト・索具などのぎ装の破壊と乗組員である人間の殺傷でした。


戦闘の主役
  「戦闘の主役は、ガレー船のように接舷斬込(ボーディング)だったのか?」と考えるとき、私は「戦闘ですから、接舷斬込(ボーディング)が無いことはなかったでしょうが、戦闘の主役は大砲ではないか」と考えています。

  たとえば、全然話が違いますが、川中島の戦い(もっとも激しいといわれる4度目の戦い)は、上杉軍18000のうち死傷者3400負傷者6000、武田軍20000のうち死傷者4500負傷者13000。これは、もう徹底的といえる合戦だったでしょう。ここまで兵を奮い立たせる事は名将でしかできません。 (命は一つしかありませんから)また普通、適当に兵を引かせたと思います。(死傷者が、もっと少ないうちに兵をひくと思う。)

  話を元に戻しますが、マスケット銃のような殺傷能力の高い武器がある時代に、船という狭い場所で、戦闘とは言え、ぎ装は破壊され、船の運動能力に支障が生じ、士気も落ちている一方が、容易に白兵戦に応じるでしょうか
  いくらなんでも、いつも、いつも、白兵戦をしていたとは、なにか考えにくいような・・・

断面図(再掲)−
  また、1588年スペイン無敵艦隊撃滅の際、イギリス軍は原則として接舷斬込を禁止していたようです。
さらに、船体に見られるタンブルホームですが、これは時代が下るほど、小さくなる傾向があるといわれています。

  なお、「接舷斬込(ボーディング)が無いことはない」というのは、戦艦同士の海戦では、敵船を完全に掌握するため必要に応じては行っていただろうと思うからです。
また、商船は経済的な理由により、乗組員や大砲が少ないので、海賊の戦闘はボーディングを主体としていたでしょう。
  皆さんは、どう考えますか?(レパント海戦あたりが、反論の論拠となりそうですが・・・・・あれはガレー船が主役になっていて、文字どおり血の海になったそうですが・・・)

ガレオン船が大砲を出しているところのイメージ図
影が・・・うん?この形おかしいぞ?
でも、1枚作るのに(レンダリングするのに)10分かかるぞ!
まっいいか



大砲の種類
いろいろある。
イギリス軍の砲手が一番熟達していたそうです。
次の表は16世紀のイギリス軍の大砲の呼称です。
(なお、・・下記にあげた大砲が大砲の種類の全てではありません。また表示する重さは大砲の弾の重さです。)

キャノン 50ポンド 約22.7Kg
デミ・キャノン 32ポンド 約14.5kg
カルヴァリン 17から18ポンド (約8kg前後)
デミ・カルヴァリン 9から10ポンド (約4Kg超)
セイカー 5ポンド 約2.3kg
ミニオン 4ポンド 約1.8kg
ファルコン 2.5から3ポンド (約0.6kg超)
1588年スペイン無敵艦隊壊滅の際のイギリス軍の大砲の95%以上が、カルヴァリン砲であったという。
(キャノン砲の良くあたる射程は大体250m位、カルヴァリンは良くあたる射程が300m位、どちらも最大射程はもっと長いようです。)
「シーパワーの世界史」青木栄一著(出版共同社)より引用
ただし、大砲の種類はLewis,M;The Navy of Britain1948からの出典であることを明示されておられます。
()括弧書のデータは、要約。


以上、大砲の種類は、だいたい原理的には違いはなく、重さによる分類です。

なお、興味深い話としては、フランス軍は、オランダの提督が考案したというエンジェルという、2個の玉を鉄の鎖や棒でつないだ弾丸を、好んで用いたとされます。(この手の変った弾の種類はたくさんありますが・・) そのほかメジャーな大砲としては次のものがあります。

カロネード砲 1744年イギリスのロバート・メルヴィル(英)が考案、スコットランドのカーロン社で製造された大砲、大きな破壊力をもつ割に軽量でかつ砲員3人で3分ごとに発射することが出来たそうです。ただし射程は非常に短い。
(どこで読んだか忘れたが、この大砲は接近して撃てば船体を破壊することが可能だったと思う。)
軍艦は大砲の門数で分類したりもするのですが、この大砲はしばしば公式表示の門数に数えられなかったそうです。
(したがって、この大砲の登場以後は「大型船といえど、うっかり小型船に近づけない。」ということになっていきます。)
臼砲
(モーター)
弾の中に火薬を充填し、火縄でもって発射から着弾、爆発までの時間を調節できるようにした弾丸を打ち出すための大砲。臼砲は短砲身で大口径です。
したがって、そのため発射時の反動衝撃が大きく、船体を強化しなければならないため、ボム・ケッチという特殊な船に搭載される。
(外形は上記の様々な大砲と、全然似ていない。)

大砲の写真

神戸ポートピアランドのガレオン船上にて

神戸ポートピアランドへは
JR、阪急、阪神電鉄の三宮駅で
ポートライナーに乗り換え、
南公園駅で下車、徒歩1分。

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